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日本で買ってシンガポールに持ってきた本をこのところずっと読んでいる。暇を見つけて色んな本屋に立ち寄っては、心惹かれたものを選択。そして今、読む本を選ぶ瞬間に至っては、まるで箱の中から丁寧に作られたチョコレートを1つずつ吟味する時のような幸せ!


その中でお薦めの本を紹介。

よしもとばなな/パトリス・ジュリアン著
「News from Paradise-プライベートフォト&エッセイ-」


banana(blog)




2人の文通形式でつながっていくんだけど、その文通の中身が濃くて面白いんだよね。今、日本と日本人に足りてないもの、失いつつあるもの、そして人間として気付いてないものをパトリスさんは外国人の視点から、そしてばななさんは作家というよりも母親としての立場から、かなり率直に表現してる。私は表参道の「クレヨン・ハウス」で見つけて即購入してしまった。中に収められているのプライベート・フォトも、2人のささやかな幸せを象徴しているようで笑顔を誘う。


こういう観点に共感できる日本人が1人でも増えてくれれば、日本はもっと住みやすくて素晴らしい国になるのに…って思う。そして私自身も色んな面で見落としがちなこと、例えば「掃除」や「ゴミ出し」ひとつにしても、それをどういう心掛けですれば日々の生活に潤いを与えられるか、などを気付かされた。まさに、自分の心構え次第で、パトリスさんの言うところの「生活はアート」なのかもしれない。例えばお手伝いさんを雇うことで掃除という作業から解放されることは、ある意味効率的だし、特に仕事や子育て等で多忙な人にとっては救われる部分が多いと思う。もちろん単に掃除が苦手な人がお金で労力を買うことだってあり、だと思う。シンガポールでは結構一般的にmaid/cleaning ladyを利用する家庭が多い。ただ、掃除をすることで得る様々な充実感(もちろん疲労感も)や、その作業から気付く/学ぶことって数えきれないほどある気がする。そして何よりも、自分で掃除した部屋は気持ちが良い。自然と住空間に敏感になるし、そこに愛情も感じるようになる。こんなことを書いたら、独身時代、実家では数えるほどしか掃除をしなかった私を、母は皮肉るかもしれないな~。しかも今だって「ゴミ出し」はかなりいい加減で済まされている。でも、今が気付いたときなので、今からが大切!だと勝手に思うことにする。


あと、ばななさんの「変なことには変だ!と言おう。」という意識にも考えさせられた。私を含め、日本人は「変なのでは?」と思っても、大概は状況に流されたり、体裁上気にしないふりや見ないふり、が多いと思う。「変なこと」に多く遭遇するのは、かなりストレスでもあるので、私は比較的自分がストレスを感じるだろうなと思われる作業やイベントには構えてしまうし、出来るだけ控えたりする傾向がある。誰でも嫌な環境に自分を置く状況はストレスだと思うけど、私は「どうしてそれが?」ということにも気が滅入ったりしてしまうことがある。人間関係を含めて。例えば交友関係的に浅くて広い、楽しい状況でも、自分の中で納得できない「変なこと」をばんばん発見してしまうのだ。それが面白いこと、で済まされる場合は良いけど、どんどんどんどん不愉快な世界に入っていく場合もある。もうそうなると、えらい疲れる。そして回復するまでに数日要したりする。昔から顔見知り程度の人達の集まりって、サークルにしろゼミにしろ苦手だった。ハイな感じもローな感じも、どちらも居心地が悪かったし、だからと言って自分の好きなように過ごしてると、「自分勝手/自己中心的」のレッテルを貼られてしまう。なので、大学時代はよく留学生とつるむようになり、その自由な雰囲気の中に自分の居場所を感じた。もともと留学生は、大学でもどちらかと言えばアウトサイダーなので、その頃はあまり言葉が通じなくても、何となくいつも転校生だった私の感覚としっくりとくる。彼らのパーティーも、皆が一斉に何かをしなくちゃならない、というものは一切無く、各個人が自由に飲んだり踊ったり話し込んだり眠り込んだり音楽を聴いたりTVを見たりゲームをしたり、などなどぐっちゃぐちゃな感じで、それがとても普通に感じた。「変なこと」だとはちっとも思わなかった。逆に、オールラウンド系のサークルの旅行に参加した時には、新入生がお弁当を作ってくること~、とか。先輩のご飯茶碗が空になりそうになったら、すかさずおかわりを訊くこと~、とか。先輩からお酌を受ける時は、自分の名前と学科を述べて、「よろしくお願いします!」ということ~、とか。すべてが「はあ~!?」という具合。みんな普通にそれをやっていたし、私も鳥肌を立てながらやってみたけど、本当に「変」なことだらけで、正直びっくり仰天した。今思うと、まさにプレ会社社会の仕組みだな、と思うが。


基本的にばななさんは、日常生活上、サービスを受ける立場としての「変なこと」に対して、猛烈に怒ったりしている。お店やレストランでの「変」なサービス。彼女自身、長年カフェでウェイトレスとして働いてきたこともあって、その辺の評価には厳しいらしい。でも、愛を持って怒っているので、それはすごく日本社会のためになるなあ、と思う。すごくややこしい敬語のような造語(?)を含めて、日本の常識も危機に瀕しているかのように映るけど、でもその中で、可愛くて素敵な人達も確かに存在している。そういう人達が環境問題や本物の美感に目覚めて、独特であり得ないような素晴らしい作品を作り上げたりしている。本、雑誌、カフェ/レストラン、ブティック、花屋、そしてギャラリーや癒しのサロンなどなど。そう、まさしく彼らの作品!形だけではなく、心から自分の作品に愛情を持って取り扱っているところが本物。そこから受け取るエネルギーってものすごい幸せなものだし、今後もそういう空間がどんどん増えれば幸せ指数が向上するのでは、と希望が持てる。日本のあらゆる「変」を浄化していって欲しい。真摯な願い。


LOZと生活するようになって、彼の常識からして「変なこと」にははっきりと「それ、変!」と言うことの大切さと、その難しさを目の当たりにした。彼はあまり人に合わせる、ということをしないし、でもそれなりに社交性もあるので友達も多い。特に仕事関係では物理的な利害も生じるので、自分のポリシーを明確にしつつも、「変」だと思うことには真っ向にぶつかっていく。その際ユーモアのセンスも忘れずにいるので、その点は偉い。けど、その姿勢って、時には敵を作って大変だった。でも最終的には自分自身に嘘をついていない分、解放されているようにも見えた。彼にとって私はidentityが強い人のように見えるらしいが、そうかなあ。いつもぐずぐずして優柔不断だし、「変なこと」にきりっと立ち向かえないし、苦手なことは後回しだし...はいつまでたっても変わらないな、はい。そして自分の譲れない部分の線引きだけはきっちりしよう、と思うけど、感情的に不安定な時は、その辺も曖昧になる。で、後でがっくし後悔して、落ち込んだりもする。結局、まだまだ人間ができていないのです。


ということで、かなり脱線して色々と書いてしまった。とにかく、この本をきっかけに自分の生活意識を確認したり、友達やパートナーと話し合うことがどっさり生まれると思うよ!



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ばななさん
高校生になった娘がばななさんを読み始めた時、あ、大人になったなーと思いました。でも怠け者の母はわんこと遊ぶばかりで読んでないんです。次のテーマにしますね。
また遊びにきます。りおちゃんの完璧回復を祈ってます。
こんばんは~
遊びにきました!
私のブログへの
訪問&コメントありがとうございました。

活字を読む、という事をしていたのは
学生時代までだったような気がする・・・

こちらの生活は本を読もうと思えば
たくさん時間があると思うので
たまには読んでみようかな。

オススメのの本
紀伊国屋で売っているかな?
今度チェックしてみます

また来ますね ではでは。
to ゆめ母
Welcome to my blog!!!

実は私もばばなさんの本を読み始めたのは、たぶん大学に入ってからです。そしてかなりハマってお気に入りになったのは、仕事を始めてから。たぶん彼女の紡ぎだす独特な世界やメッセージに共感できるようになったのが、そのタイミングだったのでしょうね。それまでは、山田詠美さんや村上龍さんが好きで、cool!と思ってました。海外の作家だと、サリンジャーやミラン・クンデラが好きかな。

特に海外に住み始めて、ばななさんや春樹さんの本は癒しの要素です。ロンドンで読む春樹さんの作品って、なんだかしっくりくるんです。不思議なほどに。質感がドライだからかな?ゆめ母さんは、どんな本を読むのですか?

RIOは今のところいたって普通に、パワー全開です。でも、一通り若さを発散したあと、少し脚を不自由にしているので、それを見るのが辛いです。1日も早く回復できるように、パパ・ママ共に頑張ります!
to たこぼー
Welcome to my blog!!!

この本がシンガポールの紀伊国屋に売っているかは、ちょっとわからないなあ。でもたぶんアマゾンとかで注文はできます。実は昨日も紀伊国屋に寄って、ついつい予定外に、インテリア関係の本2冊とYoshitomo Naraさんのbrilliantなポストカード・セットと日記帳を買ってしまった...。お財布が軽い~。でも、ぜんぶ可愛いから許す!

車の件、これまた予想外な展開になりそうです。結局あのVW(beetle)は止めて、今度はクラッシックかつpimpな香りのする車に!来週末には見れるかも!?


おじゃま~
私も、今月はビーズ関係の本を
たくさん買ってしまったので
財布が軽いです~ 
漫画とか趣味関係とか
しょうもない本ばかり買っているので
たまには良い本を読むのも必要ですね~
来月探してみようと思います

ビートルはキャンセルになったのですね
どんな車になるのか楽しみにしてます!

リュックとアールの小さい頃の画像をヤフーのアルバムに何枚か集めているのですが
良かったら覗いてみてくださいね
リンクしておきます。
(って、できてるかな?)
ではでは!
to たこぼー
アルバム見ました!リュックとアールがラブリー!同じコーギーでも、性別が異なると体格も違うねえ。それぞれに特徴が見えて面白い。赤ちゃんのアールがひっくり返ってぽんぽんのお腹を見せてるのが笑える。そしてリュックは小さいながらも耳が立ってて、子うさぎのよう。LOZもコーギーの子犬は格別に可愛い!って言ってたよ。

犬2匹と暮らすと、色んな大変さがあるとは思うけど、またそれ以上の幸せももらえるんだろうな。近いうちにリュックとアールに会えるのを楽しみにしてるよ!

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パトリス・ジュリアンとよしもとばななのフォト&エッセイ「News from paradise」 パトリス・ジュリアンとよしもとばななのフォト&エッセイ「News from paradise」を読んでいます。パトリス・ジュリアンさんの本は、ほとんど読んでいますが最近は”禅”の話題ばかりでちょっと食傷ぎみでした。しかし、一見、全くタイプの違うよしもとばななさんの力なのか
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