上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。




「Birth」を観た。








ニコール・キッドマン主演。ブラウンヘアをショートにして、細い首にくるくるとマフラーを巻いているニコールは、普通っぽく魅力的。普通といっても美女には間違いないので、とてもシンプルなファッションを品良くきめている。ミニスカートが多いのだが、髪型がボーイッシュなので甘くなりすぎず、しかもシックで可愛い。素敵なショートのお手本みたい。いつもの輝くようなブロンドのニコールとは違った、控えめな美しさ、かな。


監督はイギリス人のJonathan Glazer。2000年の作品「Sexy Beast」では、「ガンジー」でおなじみのベン・キングスレーが、マシンガンのごとくものすごい放送禁止用語を吐き続ける、まさにBeastの役が印象的だった。もう視線からして極悪人そのもの。びっくりだったなあ。ストーリー自体は忘れても、彼の演技だけは永遠に忘れないだろう。そしてこの監督は、Radioheadのvideoも手がけているらしい。あの、素晴らしい名曲「Karma Police」など。


で、この映画もかなり好きな感じだった。まず音楽がユニークで、低音のみを響かせた部分が渋い(ややヒッチコック的)。そしてクラシック音楽がふんだんに使用されていて、気分を高ぶらせる。映像もカットの撮り方がすごく独特だと思う。ぶつっと切れる瞬間の景色や人の表情が、何故か効果的に心に残るのだ。良い感じで。


ストーリーは、若くして未亡人となった女性が再婚を目前に控え、自分は死んだ夫の生まれ変わりであるという10歳の少年に出会う。馬鹿馬鹿しいと思いながらも、彼のミステリアスかつ真摯な求愛の態度にきっぱりと抵抗できなくなっていく。そして自分の結婚やフィアンセに対する気持ちにも疑問を持ち始める...。


正直、このストーリー設定は賛否を問う。極端に言えば、倫理的な点でも観る側の捉え方によっては、十分に犯罪だと思えるだろうし、容赦なくこき下ろされてもおかしくない映画だと思う。実際にニコール・キッドマンが10歳の少年とバスタブに入ったり、セックスを彷彿させる描写もある事はある。ただ、とても抽象的で、肝心な点がぼんやりしているから、余計に観る側を熱く混乱させる。あれは一体どういう意味なんだろう???という具合で。確かに、他にもそういう「?」マークが頭に浮かぶ場面が随所にある。ちょっとした台詞や表情の変化によって、どんなふうにも解釈が変わってくるし、色んな結果として受け止められるのだ。


観終わった後にも、結局どういう意味なんだろう???としばらく話し合った。つまり、「あの少年は彼女の死んだ夫であったのか、否か?」ということ。話の筋としての展開とは裏腹に、最後にかなり不可解な感じで終わることから、もう一度最初のシーンに戻って色んなサインを見つけていく作業がしたくなる。そうすることから、何気ない言葉や表情/動作によって、また新たな発見が生まれてくるから面白い。


考え方によっては、すごく衝撃的でかつロマンチックな物語になる。そして残酷。ある意味ちょっと哲学的(?)かもしれない。reincarnation(転生)。そんな難しいテーマを、こういうセンスで作り上げた監督はすごい。ちなみに、この映画にはスノッブなニコールの母親役を大女優のローレン・バコールが演じている。あとアン・ヘッシュが謎のある女性の役を演じていて、かなり不気味で上手い。10歳の少年を演じていたのは、キャメロン・ブライト。子役としてはかなりの映画出演経験があるようだが、将来が有望だと思う。一見あどけない少年でありながら(体型もぽっちゃりだし)、大人びた言葉を発する時の表情といったら!!!大人の私でもドキドキするくらいクールなのだから。子供の殻をかぶった大人?という気分にさせてしまう演技。あっぱれ。


とにかく、M.ナイト・シャラマン監督の作品が好きな人は、結構楽しめる映画だと思う。全体の色彩だとか、言葉のリズムや流れなど、少し似ている感じがしないでもない。



スポンサーサイト

| main |

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。